祝! グレンラガン最終話放送記念! アフレコ現場よりキャストコメントが到着


グレンラガン最終話キャスト
祝!完結!!
運命の叙事詩『天元突破グレンラガン』全27話の物語がついに完結しました。地下から地上へ、月から銀河へ。グレンラガンからアークグレンラガン、超銀河グレンラガン、そして、天元突破グレンラガンへ。どこまでも拡大する壮大なる物語と世界に多くの人々が心を奮わせたことでしょう。
最終話の収録を終えたばかりのメインキャストの皆さんも感動と祝福の拍手に包まれました。
昨年(2006年)の秋からはじまったアフレコも無事に終了。メインキャストのみなさんに最後を迎えたコメントをいただきました。
コメントをいただいたのは、柿原徹也さん(シモン役)、福井裕佳梨さん(ニア役)、井上麻里奈さん(ヨーコ役)、小西克幸さん(カミナ役)、斎賀みつきさん(ロシウ役)、小野坂昌也さん(リーロン役)、檜山修之さん(ヴィラル役)。
無事にラストを迎えた開放感から、涙アリ、笑いアリの楽しいコメントとなりました。

●『天元突破グレンラガン』という作品にかかわり、印象に残っていることは何でしょうか。

――まずはヨーコ役の井上さん、いかがでしたか?
井上麻里奈(ヨーコ役)  「ヨーコのキャラクターソングを歌わせていただいたことですね。ヨーコの曲はカミナを想った曲なんです。第8話でカミナを亡くした悲しみを、歌詞に想いを込めて、自分自身も泣きそうになりながら歌わせていただきました。それが思い出深いです。」
小西克幸(カミナ役)  「まあ、ヨーコがキスした相手は、みんな死んじゃうからなー。キタンも亡くなっちゃったし。」
斎賀みつき(ロシウ役)  「キラーチュウだよね。」
井上  「違いますよー!! キタンは自らしていったし!!」
――ではロシウ役の斎賀さん、リーロン役の小野坂さん、印象に残ったことは何ですか?
斎賀  「私が印象的だったのは……ちっちゃいのから大きいのになったことです。3部になってから、ロシウの物語も動き出した気がします。大きくなったロシウも凛々しいですが、小さいころのロシウもかわいらしかったので、とてもいいキャラクターだったと思います。」
小野坂昌也(リーロン役)  「えー、印象に残っているのは、キャラクターソングを歌ったことですね。」
斎賀  「歌ってないでしょ。」
小野坂  「歌ったよ! ♪私はオ○マ~!」
斎賀  「せめて嘘をつくにしても、もっと良い歌にしましょうよ。」
井上  「そういえば、本編中にリーロンがメカを修理するときにクモ手マシンを操作しながら、何か歌ってたじゃないですか。」
小野坂  「♪はいはいはいはい~。あれね、おかげでシングルカットしまして。」
小西  「セカンドもつくる予定ですよね?」
小野坂  「はい。オイしい思いをさせていただきました(笑)」
――いやいや、冗談はさておき、作品のお話を聞かせてください。
小野坂  「あー、すみません。最初は楽しい感じで登場して、かなり活躍したんですけど、後半のシリアスな話になると、どうしても説明役になってしまいました。皆さんが気持ちよく演じているところで、僕はひたすら説明をするという……。」
斎賀  「ロシウもそうでした(笑)!」
小西  「説明のキャラクターソングをふたりで歌ったらいいんじゃない?」
小野坂  「ふたりでデュエットで歌いたいです。ロシウとリーロンの説明ソング。」
斎賀  「がんばります!」
――カミナ役の小西さんとヴィラル役の檜山さんはいかがでしたか?
小西  「僕の一番の思い出というと……3回死んだことです。」
――えっ?
小西  「実は僕は3人のキャラクターを演じていたんですけど、3人とも亡くなりました。」
小野坂  「3人って誰と誰と誰?」
小西  「カミナとソーボーとマッケン。」
小野坂  「ソーボーって誰?」
斎賀  「テッペリン攻略戦(第14話「皆さん、ごきげんよう」)で出てきたキャラクターです。大グレン団を助けに来た仲間です。すぐ死んじゃったけど。」
小西  「神永レオという偽名を使ってました。偽名を使ったのも良い思い出です。」
斎賀  「カミナ・ガ・オレ(笑)」
檜山修之(ヴィラル役)  「僕の思い出は……毎回、収録後に呑んでました。」
一同  「ああ~。」
檜山  「そういう現場は最近少なくて、なのでこういう現場に加われたことが、もう楽しかったです。」
――ニア役の福井さんとシモン役の柿原さんはいかがでしたか?
福井裕佳梨(ニア役)  「すごく皆さんのアドリブが勉強になりました。ニアが登場する前にイベントに出させていただいたのはすごく楽しかったです。この作品に出させていただいて、ありがとうございました!」
柿原徹也(シモン役)  「最初は小西さん演じるカミナが引っ張ってくれて。カミナが倒れることによって、シモンが成長して、僕自身も成長ができた。そして、7年後の物語をみんなで演じられた。それがすごくよかったです。あれ……なんで……みんな笑ってるんですか?」
一同(口々に)  「みんなツッコもうとしてたんだよ! 真面目にまとめちゃって!」
●共鳴した作品のメッセージは何ですか?

――『天元突破グレンラガン』は作品の中にたくさんのメッセージが込められていた作品でした。みなさんがそれぞれ共鳴したメッセージがあればお教えください。
井上  「シモンという主人公を通じて、人間の成長を描いた作品だったと思います。人間ってやはり優遇された環境の中では、なかなか成長できないもので。やはり、いろいろな体験をすることで人は成長していける。そういうメッセージを感じて、すごく胸を打たれました。」
斎賀  「何度も出てきた「螺旋」という言葉がありましたが、それは人とのつながりや歴史というものを意味しているのではないかと思いました。各話に見どころがあって、それぞれのキャラクターに人生があって、それをつなげていくと「螺旋」になっていく。そして歴史が刻まれる。深いメッセージを感じました。」
小野坂  「僕はこの作品の絵を見たときに、ドリルがカッコいいと思ったんです。子どものころにロボットのおもちゃで遊んでいたことをひさしぶりに思い出しました。スタッフのみなさんも、そのころの記憶を思い出して、この作品をつくったんだな、と。そのドリルを螺旋に置き換えて、人間の成長に持っていくという締め方を観ると、非常に完成度が高い作品だと思いました。ドリルは一回転まわるごとに少しずつ進んでいくという最終回のセリフが感動的でした。」
小西  「自分のセリフにもあったんですが「お前の信じる、お前を信じろ」。このセリフにすべてが集約されている気がするのかなと思います。後半にもいろいろな役で出させていただいたんですけど、どの役もそのセリフを行動で示しているような気がしました。」
檜山  「どうしてもヴィラルの目線で見てしまうんですけど、26話の家庭を持つ夢を見せられたときに「俺も、甘い夢を見たものだ」と自嘲するシーンがあって、ものすごく印象的でした。深いなと。そこが獣人は子どもがつくれないことをヴィラルは知っているのに、家庭を持つ夢を見るということは、あこがれていたんだなって。オンエアが終わってからも、DVDでぜひ見直していただいて、本筋だけでなく、それぞれのキャラクターのドラマにも注目して欲しいですね。きっと発見があるんじゃないかなと思うし、何度も見直すことに十分耐えうる作品に仕上がったと思っています。」
福井  「人が生まれたという意味とか、人の使命とか、そういう人生がすごくたくさん入っている気がして。ダヤッカさんにお子さんが生まれたり、人と人がつながっていく物語だったと思います。人がどう生きると美しいのか、地球を美しくできるのか。そういうメッセージもあったような気がして、何十回でも楽しめる、大きな作品になりました。」
柿原  「僕は「天元突破グレンラガン」のテーマは「優しさ」だと思っているんです。それは、自分自身がシモンを演じるときに「優しさ」を持って演じるように監督に言われているのもありますし、登場人物たちが全員「優しさ」を持っている。その人間の「優しさ」が伝わればそれが一番だと思っています。」
●最後に自分が演じたキャラクターにひとこと

――では、最後にキャラクターへのメッセージをお願いします。
井上  「この作品の登場人物は破天荒なヤツラがそろっていましたが、ヨーコはその中で一人常識的な考えを持っていて、人間味にあふれているキャラクターでした。感情表現が細かく描かれていて。演じていても、もどかしかったり、悔しかったり、そういう思いを感じたキャラクターだったと思います。グレン団をとても大切に思っていて、皆を支えていたヨーコは自分自身から見ても、イイ女だったと思います。ヨーコはすごく大切な……自分がつくりあげたキャラクターだと思うので、これからも大切にしていきたいと思います。」
斎賀  「ロシウは小さいころから、大きくなっても、どこかに張り詰めたところがあるキャラクターでした。気を抜いて、自分を休めるところがなかったんだと思うんです。その中で、カミナだけが彼をデコ助と呼んでくれて、人とのつながりを感じさせてくれた。本編ではあまり語られなかったんですが、ロシウはすごくカミナのことが大好きで、本当はシモンみたいに甘えたかったんだと思うんです。「いつまでも、いいデコ助でいてください。張り詰めずに、いい笑顔でいてください」と、私からロシウに言いたいと思います。」
小野坂  「僕はリーロンのことを『銀河鉄道999』のメーテルだと思っているんです。年をとらないで、みんなを見守っている。本当はリーロンっていたのかな? みんなの心の中にいたのかな? って」
小西  「ま、言っちゃえば、年取らないオカマでしょ?」
小野坂  「そうだよ! そうだけど……「みんなの生き死にを目の当たりにしながらも、みんなを明るく励まして、みんなを支えて、よくがんばったな」って思います。」
小西  「カミナは熱いエンジンのような人でいつもみんなを引っ張っていく、ハダカザルという形容詞がぴったりのキャラクターだったんですが(笑)。もっといろいろなカミナの表情を見たかった気もするんです。7年後はどうだったろう、20年後はどうだったろう。きっと、今のシモンみたいになっているんだろうなって思うんです。ただ、彼は彼なりに、いい人生をまっとうしたんじゃないかとも思いますし、今は「お疲れさま」と声をかけたいですね。」
檜山  「作品中の設定ではヴィラルは死なない身体を手に入れてしまったので、かけられる言葉がないんですけど(笑)。カミナは死んで伝説になったキャラクターですけど、ヴィラルはこれから人類の歴史をずっと見守る存在になるわけですから……「先も長いから、くさらずにやってけ」と声をかけておきます。」
井上  「もし『天元突破グレンラガン2』ができたら、ヴィラルとリーロンは登場しますよね?」
小野坂  「ふたりでナレーションをするよ(笑)。
――では最後は、福井さんと柿原さんのコメントで締めさせていただきましょう。
福井  「ニアは、みんなが大事にしていたカミナさんのあとを引き継ぐかたちで登場して。しかも、みんなの敵になってしまって、どんなにキツいセリフをぶつけても、みんなは最後まで仲間だと思ってくれてすごく嬉しかったです。『グレンラガン』はセリフのひとつひとつが重たくて、「お父様で死ねといえば、死ぬのですか?」「ヒトっていったい何ですか?」という、とてもシンプルで根本的な言葉が、私自身の目を開かせてくれました。そして、一番最後のセリフが「愛してるわ」という言葉で、本当にうれしかったです。この大切な役を演じれたことに、感謝、感謝です。」
柿原  「最初は何もひとりじゃできない、右も左もわからないシモンが、カミナに出会い、ヨーコに出会い、リーロンに出会い、ヴィラルというライバルに出会い、ロシウと出会った。シモンは地上に上がり、どんどんと成長していきました。アフレコを始めたころの僕も、何も知らなかったけれど、みなさんにいろいろと助言をいただいて、頑張ることができました。途中、物語上で7年の月日が経ち、最後には20年後にまで成長していって。いつの日か僕も俳優として「ボウズ――」と次の世代に語りかけられる、20年後のシモンのような心を持てるようになれればと思っています。」
一同  「(拍手)」
――お疲れ様でした。ありがとうございました。
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